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私とシュールレアリズム(1) [アート]

皆さん、こんにちは。

今日は、私と芸術、特にシュールレアリズムについてお話していこうと思います。
アートと言うものは、理屈で考えてもわかるものではありませんネ~。
ですから、今日は私の体験を通して、アートっていうものをお話していこうと思います。

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          『音楽を聴く男』

まず、以前にもお話しましたように、シュールレアリズム(超現実主義)とは現実を超えて離れていたり、非現実である事を言うのではありません。
日本ではちょっと変わったものを“シュールな”と言ったりします。
でも、シュールレアリズムとは単に、変わっているものを言うのではありません。
それは、実は「過剰なまでに現実」「上位の現実」「ものすごい現実」というような意味なのです。

私の作品が、いわゆるシュールレアリズムと言えるかどうかはわかりません。
百人のシュールレアリストがいれば、百通りのシュールレアリズムがあるでしょう。
シュールレアリズムに対する考えもそれぞれ違うと思います。
でも、私がシュールレアリズムの画家・サルバドール・ダリに影響を強く受けて創作を始めた事には間違いありません(作風は全く違いますがネ!)。
そもそも、シュールレアリズムっていう言葉を使うこと自体、私にはどうでもいいのですが・・・

私がダリの作品に出会ったのは19歳の時、たまたまNHK教育テレビの『日曜美術館』を見た時でした。
その中で、ダリの≪目覚めの一瞬前、ザクロの実の周りを飛ぶ一匹のミツバチによって生じた夢≫という、なんとも長々しい題名の作品が映し出されました。
この作品を見て、私は「絵画って面白いなー、何でも描いていいのだなぁ」と思ったのです。

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サルバドール・ダリ 『目覚めの一瞬前、ザクロの実の周りを飛ぶ一匹のミツバチによって生じた夢』

この作品を皆さんは今まで目にしたことはありますか?

「えーと、どこかで見たことがあるような、無いような・・・」ですって?
この作品はダリの作品の中でも知る人ぞ知るっていう作品でしょうか?

さて、その数ヵ月後、再び、私は“なんとなく”テレビをつけて見た『日曜美術館』に、ダリの≪記憶の固執≫という作品が映し出されているのを見ました。
これは時計がグニャっと曲がったあの有名なダリの代表作品です。
これを見たとき、「凄い!」と感じました。
そこですぐに近くの図書館に行き、ダリの作品集を探して、その作品を観たのです。
ダリの数多くの作品を観ているうちに、「これが自分の世界だ。自分もこのように自由にいろいろな絵を描いてみたい」と思うようになったのです。

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          サルバドール・ダリ 『記憶の固執』

「芸術に感動した」、と言うのは、まさにこういうのを言うのでしょうネ。
この時、人の行くべき方向をも変える力を持つのが、芸術なのだと理解しました。
どうです、皆さんはそのような体験をしたことはありますか?
私が堂々とアートを論じる事が出来るのは、こうした体験があるからですよー。

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私が“なんとなく”つけて見たテレビ番組がきっかけに、その後の自分の方向性が大きく変わっていったのです。

皆さん、今、私は“なんとなく”って言いましたが、ここに“運命”って言うものを感じませんか?
皆さんも、このような出会いによって、自分のその後の生き方の方向性が大きく影響を受けることになった、っていう経験があると思います。

え!?
「私には、そのような芸術作品との凄い出会いは、今までありませんでしたヨー。きっと、あなたは特別なんだぁ~」
って言われる方がいるかもしれませんネー。

でも、出会いがアートに限らないとしたらどうでしょう?
芸術作品に限ってではなく、何か(あるいは、誰か)と出会い、それによって、生き方の方向性が大きく変わってしまったっていう体験を・・・

こうした偶然の出来事(人との出会いなど・・・)が、その後の自分の人生を大きく変える事になった、って言うことは、誰しもあるでしょう。
アートとの出会いは、まさに恋愛に似ているのかもしれませんネ~。

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          『縁(EN)』

“なんとなく”の出来事(出会い)が、自分のその後の方向性を大きく変えていく。
そうした出会いは、予想外の時に突然やってくる。

実は、そこに“衝動意識”っていうものが動いているのですネー。
私が「アートは衝動である」と言っているのは、そうした自分自身の体験にもとづいているのですヨ。
                                                              つづく
        

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