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『輪廻転生』の秘密 (自分って、どこから来たのか?) [輪廻転生]

みなさん、こんにちは。

ここでは、人の【輪廻転生(生まれ変わり)】について、お話をしていこうと思います。


  【目次】

   1、そもそも輪廻転生、って何なの?

   2、仏教における輪廻転生の考え

   3、チベットの「死者の書」が凄いぞ!

   4、再生者が持つ不思議な力

   5、あなたは、いったいどこからきたのか?

   6、まとめ


【関連記事】「5分間で、人生観が変わる!・・・生まれ変わり(輪廻転生)の秘密〈ブッダ釈尊編〉」↓



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1、そもそも輪廻転生、って何なの?


 「輪廻転生」とは、どういう事をいうのでしょうか?

私たちはよく“生まれ変わり”と言いますが、つまり、「輪廻転生」する、あるいは、「転生」すると言う事とほぼ同じことを表現していると思われますね。


 この四字熟語は、「輪廻」と「転生」に分けられます。

でも、それぞれの意味は重なる部分も多いのですが、厳密には少し違うのです。


 まず「輪廻」とは、車輪の輪に例えられるように、生命が、何度も生まれ変わり、死に変わる事をいいます。

文字通り輪のごとくグルグル永遠に廻る、ということです。


 そして「転生」とは、“魂”が、それまでとは別の肉体、あるいは存在に生まれ変わる事をいいます。


 これらは仏教用語ですが、古代インドでは一般に、人は死んでもまた生まれ変わると信じられていました(現在のインドでも)。

 こうした考えには、仏教が生まれる時代背景に、バラモン教がありました。


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 バラモン教とは、祭りを司る最上のカーストであるバラモンが司祭を務める古代インドの宗教です。

 バラモン教は、時代とともに変化していき、現在ではヒンズー教としてインドの民族宗教となっています。


 さて、それでは次に、仏教における輪廻転生の考えを見ていきましょうね。



2、仏教における輪廻転生の考え


 まず仏教は、根本的にどのような思想の上に成り立っているのかを考えてみる必要があります。
 それは「業報(ごっぽう、ごうほう)思想」というものです。
 「業報」って、こんな言葉、聞いたことありますか?
 これは、〈原因〉と〈結果〉が鎖の輪のごとく連なって同一人格の上に現れる、というものなのです。
 つまり、連鎖しているという事です。
 その連鎖が同一人格の上に現れる、というのが特徴です。 
 ですから、これを「自業自得」と言います。
 ただし、この場合、その人の生きている間の生涯とは限りません。
 この世の行いの報いをこの世で受けるのは当然ですが、この世の報いを受けないで来世で受けることも多々あります。
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 仏教では、〈現世〉の自分の境遇や才能は、〈前世〉の自分の業報によって決定されると考えます。
 ですから、そこに〈過去〉、〈現在〉、〈未来〉三世の思想が出てくるわけです。
 と言いますのは、この世の中を見ておりますと、善人が苦しんで滅んでいるという場合がしばしば見られます。
 それに対して、悪人が栄えている、という現象が確かに見られますよね。
 でもそれは、その人の一生涯だけを見ているから、そのように見えるだけなのです。
 その人の来世を見てみると、必ず業の報いを受けているのです。
 良いことの報いも悪いことの報いも、どちらも平等に生じているのです。
                                                ・
 業報は、〈前世〉、〈現世〉、〈来世〉と三世にわたって、六道(りくどう)を輪廻しながら現れます。
 「六道」というのは、地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天上界、のことを言います。
 これをグルグルと回り続けることを言います。
 当然ですが、この輪廻転生は、いつ地獄界・餓鬼界・畜生界・畜生界などに堕ちるやもしれない苦しいものです。
ですので、この輪廻転生の鎖の輪を断ち切らなければいけないのだ、というのが、お釈迦様の教えです。
 これが仏教の「業報思想」というものです。


 では次に、チベット仏教で、民衆に広く普及している埋蔵経典「死者の書」について、その輪廻の思想について述べていきたいと思います(超簡単にですが)。


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3、チベットの『死者の書』が凄いぞ!
                                           ・
 死後の転生の状態については、チベット仏教の秘教「死者の書(バルドゥ・トエ・ドル)」に、詳しく描かれています。
 「チベットの死者の書」とは、現在でもチベットでは、家に死者が出た時に、その枕辺に僧侶が招かれて唱えるお経なのです。
 また、死後四十九日間の追善回向・鎮魂のお経でもあるそうです。
 「バルドゥ」というのは、“途中”という意味で、死はそれで終わりではなく、途中にすぎないのだとされます。
 それは“中有”ともいい、死んでから次の生を受けて生まれ変わるまでの意識の中間的状態(中間的時期)のことです。
                                           ・
 これは埋蔵経典です。
 “埋蔵”経典って、何ですか? って声が聞こえてきそうですね。
 それは、かなり昔に埋蔵されて隠されていた経典が、時代の変化とともに、世に必要になった然るべき時に、然るべき人物によって発見される経典、とういうほどの意味です。
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 さて、「死者の書」では、輪廻転生について、どのような内容で述べられているのでしょうか、みてみましょう。
 「死者の書」はいいます。
 「ああ、善い人よ、生前に授けられた教えを汝が記憶しないで忘れているならば、汝の生前の世で受けていた身体の姿が今後はだんだん不明瞭になて消えて行くであろう。その代わりに次の生で受ける身体の姿がだんだんにはっきりしてくるであろう。それを知って汝は悲しくなる。
                                           ・
 《わたしはこんなに苦しいのだ。今からどんなものとして生まれるのでもかまわないから、早くそのものになりたい》
と考えて、何であれ現れてくるものの方に、ふらふら、そろそろと近づいて行こうとするであろう。この時に地獄・餓鬼・畜生。阿修羅・人・天の六道の六種類の薄明かりが輝いてくるであろう。彼の生前の行為の結果とししてのカルマン(業)の力によって何時が六道のどこに生まれるかが決まる。その何時のこれから生まれるはずの世界が最も輝いて現れるであろう。
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 ここでは、死後の世界において、「こんなに苦しいのだ」と、苦しみが表現されていますね。
 そして、その後の生まれ変わりが、その人の持つ“カルマン(業)”によって六道のどこに生まれ変わるかが決定する、とその因果関係が説明されています。
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4、再生者が持つ不思議な力
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 さて、この輪廻転生については、『君は誰の輪廻転生か』(桐山靖雄著・平川出版社)で、このチベット「死者の書」の他に、別のとても面白い内容が載っていますので、ご紹介します。
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 それは、輪廻転生した人の持つ不思議な力として、《前生を再現する能力》というのがあるそうです。
それはどういう事かといいますと、次のように説明されているのです。
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 「再生後、転生者は、前生の自分をめぐるさまざまな環境や条件、または人間関係などを、再現する能力を持っているのである」
 として、ナチスによるユダヤ人虐殺の犠牲者の生まれ変わりの例が挙げてられています。
 これは数百万人の虐殺という、恐るべき数のユダヤ人たちが、次々と再生して、その前世の記憶を語り始めたという事実に基づいています。
 これらの再生者の記憶を多くの科学者たちが調査して、事実である事が確認されたのですが、そこにある“再現の力”について述べられているのです。
                                           ・
 この本で引用されている例をみてみましょう。
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  (未婚の母ビヴァリーが、同じ悪夢を繰り返し見ていた)
 「場面は一転して、二人は悪臭のする恐ろしい場所にいた。そこでは男たちが人間を生きたまま火に投じていて、少年も投げ込まれた。かれらは火を消そうと手で身体をたたきつけながら死んでいった。
ビヴァリーがこの夢の話をしている間、部屋には肉の焼ける臭いがたちこめた・・・外でバーベキューをしているのでもなければ、台所で何か焼いている訳でもなかった
 (中略)かれらには、前生の自分の運命、人生、人間関係を、再構築する力があるのである。
 それは運命の「反復」ではない。「再現」である。その力の大小強弱はさまざまであるが、再生者、転生者は、ほとんど持っている。
                                          ・
 これは前生では、8才くらいのユダヤ人少年であったビヴァリー(女性)が、その虐殺の犠牲となった記憶を思い出す時に起きた、不思議な現象ですね。
 ビヴァリーの8才の少年であった前生では、ナチスの手によって、火に投げ込まれて死んでいったわけです。
 その記憶が深層意識に刻み込まれ、それを思い出す時に、肉の焼ける臭いが立ち込めた、というなんとも摩訶不思議な現象です。
                                                ・
 ビヴァリーの話はほんの一例です。
 この本には、前世で死亡の原因となった傷が、今世での身体のアザとなっている例や、小泉八雲が紹介している「勝五郎の転生」の解説話など、もっといろいろな深いお話が載っています。
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 このように、輪廻転生には、ただたんに生まれ変わった、っていうことではなく、前生の状況を再現する不思議な力がある事には驚かされますよね。
その背景には、非常に深い事情がある事がわかってくるのです。
 皆さんも、何か思い当たることはないでしょうか?
                                           ・
5、あなたは、いったいどこからきたのか?
                                               ・
 これまで、輪廻転生に関する仏教における捉え方と、チベットの死者の書について、ごく簡単にあげてきました。
さらに輪廻転生した人が持つ、不思議な能力、《再現力》についてお話してきました。
 さて、自分のことを振り返ってみると、何か思い当たる事はないでしょうか?
                                           ・
 これまでにみてきたように、人間は死んだらそのまま、“無”として完全に消滅してしまうものではなく、死後にも、なんらかのかたちで存在する事がわかります。
 そしてそれが、次の人生として生きているわれわれに、さまざまな影響を与えるものとも思われるのです。
 生前の行いによって来世には、地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天上界のいずれに行くのかが決定されるとすれば・・・
                                            ・
 果たしていったい自分はどのような人から輪廻転生してきたのか?
 自分の前世は、誰だったのか?
 そして、自分はどこに向かうのか?
                                          ・
 このように考えていけば、人生の意味がわからなくなった時、あるいは、将来の目標を見つけられない時、それを考える 足がかりと言いますか、何らかのヒントになるのではないでしょうか?
 この新たな視点で、ご自分を振り返ってみられてはいかがでしょうか?
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6、まとめ
 ・「輪廻」とは、車輪の輪に例えられるように、生命が、何度も生まれ変わり、死に変わる事をいう。
 「転生」とは、“魂”が、それまでとは別の肉体、あるいは存在に生まれ変わる事をいう。
 ・仏教では、〈現世〉の自分の境遇や才能は、〈前世〉の自分の業報によって決定されると考えます。
 ですから、そこに〈過去〉、〈現在〉、〈未来〉の三世の思想が出てくるわけです。これが「業報思想」である。
 ・チベットの埋蔵経典「死者の書」には、「バルドゥ」というのは、“途中”という意味で、死はそれで終わりではなく、途中にすぎないとされる。
 そして、人は、生前の行為の結果としてのカルマン(業)の力によって何時が六道のどこに生まれるかが決まるとされている。
 ・輪廻転生した人の持つ不思議な力として、再生後、転生者は、前生の自分をめぐるさまざまな環境や条件、または人間関係などを、再現する能力がある。
 ・輪廻転生、という点を考慮に入れて物事を考えれば、人生の問題の解決の一つのヒントになるのではないだろうか。
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 【参考文献】
 「君は誰の輪廻転生(うまれかわり)か」(桐山靖雄・平河出版社)
 「チベット死者の書」(川崎信定訳・ちくま学芸文庫)
                                               ・

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