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『死と炎』・・・Paul Klee [アート]

今、京都国立近代美術館で、『パウル・クレー展 おわらないアトリエ』が5月15日まで開催されています。

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私も見に行こうと思いまして、前売り券を購入していますが、まだ行けていません。
近々、行く予定ですが、その前に予習がてらクレーについて調べてみましょう。

パウル・クレー(Paul Klee)は、1879年12月18日にスイスのミュンヘンブーフゼーという所で生まれます。

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クレーは絵画の才能とともに音楽の才能もあり、ヴァイオリンの腕は11歳の時にはベルンのオーケストラ・メンバーになるほどで、その後も生涯、ヴァイオリンを弾き続けたようです。

画家としてのクレーは、独自の芸術的表現を保った画家です。
キュービスムやダダ、シュールレアリズムなどと関係はしているが、それらに属しているとはいえない、さりとて、抽象画とも表現主義ともいえない、というようにです。
私たちが知る有名な画家の中では、カンディンスキーとは深い交流があったようです。
後年にはナチスによって退廃芸術とみなされて、1937年にはドイツ国内にあった102の作品が没収されたりもしています。

晩年は皮膚硬化症を患い、1940年、60歳で亡くなります。

クレーは日本でも大変人気が高く、クレーを愛好する方々によって、1997年には、『日本パウル・クレー協会』というのが設立されています。

クレーの作品の中で、私がいちばん好きな作品は、『死と炎』という作品です。
この作品は亡くなる1940年に制作された最晩年の作品の一つです。

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       パウル・クレー 『死と炎』

クレーは息子のフェリックスに次のような言葉を語ったといいます。
「死は厭(いと)わしいものではないと、ぼくはかねてから自分にいいきかせてきた。大切なのはこの世か、それとも来世か、はたしてだれにわかるだろう? この先、よい仕事をもう少しやり終えたら、ぼくはよろこんで死んでいく。」

クレーだけではなく、およそ芸術家というものはいつも本質的に“死”と何らかの形で向き合っているのかもしれません。

この作品は、第二次世界大戦の時代を生き抜き、最期には皮膚硬化症と言う難病におかされ、死を目前にした彼の代表的な作品と言っていいでしょうネ。

今回、京都国立近代美術館で開かれている『パウル・クレー展 おわらないアトリエ』で、はたしてこの作品は展示されているでしょうか?
『死と炎』をはじめ、クレー作品を直接に間近に鑑賞できるのは楽しみです。


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